コンプライアンスって、わざわざ喧伝するものかいな?

うちの会社の社長は「コンプライアンス」を声高に掲げているんですが、私はものすごい違和感を感じています。

前の会社に限らずIT業界の全体的な傾向として、法律を守るのは当たり前、その上のモラルを守っているかがポイントになっていると思います。
そのせいか、コンプライアンスを掲げているのをみると「なんでその程度のことを声高に喧伝するんだろう」と思ってしまうわけです。
もちろんIT業界にもブラックな会社は多々ありますし、違法行為スレスレでやっと赤字回避なんて話はなんぼでも聞きますけどね。


さて、ソフトウェアは知的財産権の固まりのようなものです。
ということは、ソフトウェアを開発する会社は自身の収益を守るためにもコンプライアンスの意識が芽生えやすい業界構造があるのではないかと思います。

また、私がテストとか品質保証といったものに興味があるからこのような違和感を感じるのかもしれませんね。
品質保証は製品の価値を高めることが目的の一つですから、法令よりもさらに厳しい自主基準を課すのが普通です。
とすれば、「法律は守って当然」という考え方が強くなるのも宜なるかな

あとは、仕様とか規格といったものに普段から触れているからというのも考えられますね。
たとえばメールアドレス一つ取っても、俺様ルールでアドレスを決めてしまってはどんなメールサーバーやメールソフトも対応できません。
そこまで極端でなくとも、たとえばDoCoMoの携帯用メールアドレスの規格に切れたことのある開発者の方は多いのでは?
だったら各種RFCに従って、標準規格に沿った作りにすることが重要です。


いろいろと理由を考えてみましたが、コンプライアンスを掲げる会社の企業価値は、実はあまり高くないのではないかというのが私の考えです。